風呂敷の模様にも実は意味がある
日本では昔から定番品の風呂敷。
何かを包んだり運んだり、様々な用途として活躍してくれます。
この風呂敷には色々な模様がかかれています。
しかし模様に意味があることを、知っている人はあまりいないのではないでしょうか?
意外な意味があり、知るとなかなか面白いものです。
まず風呂敷と言うと、「唐草」を思い浮かべる人は多いでしょう。
マンガなどでは泥棒が背負っているイメージが強いです。
しかし唐草には一族繁栄や長寿と言った意味があるのです。
つるが伸びていく様子は、生命力を表していると言われています。
その力強さから、長寿など縁起の良いものとされているのです。
また機能についても最近では考えられていて、撥水機能がついた風呂敷なんてのもあります。
仏教から生まれた「縁起」の考え方と日本語
日常生活において縁起がよい、この方角は悪い、などの言い方をすることがあります。
この言葉はそもそも因縁生起という言葉を略したもので、もともとの考え方は
さまざまな原因となることや条件がお互いに関係しあってすべてのものが存在をしている、
逆にそういった原因やいろいろな条件がなくなれば結果もなくなる、などの仏教的な考え方になります。
そのため現代で使われている縁起が良いということや担ぐ、などの考えとは少し違ったものになっているのです。
因縁生起は空や道、法や無我といった言葉と同じ意味を持ち、この時の法は
法律という意味でなく仏教的に真理を見る、ということや仏法という意味になります。
縁起はどちらかといえばゆかりや縁や由来、いわれや関わりといった意味で
使われることが多く、日本語の中で使用される漢字は仏教に由来するものも
多いですが、縁起もまた仏教由来の言葉であるので、使う時には
意味を理解してから使うと良いでしょう。
和柄の意味を知って風呂敷を楽しむ
三角形が沢山並んだようなものを「鱗」と言います。
大蛇や龍などの鱗に見えることから名付けられました。
見た目の怖い生き物に例えているため、魔除けや厄除けの意味があります。
半円が沢山重なってみえるのは「青海波」と言う模様です。
雅楽の曲名から名付けられたそうです。
その名の通り海の波を表している模様です。
波がずっと先まで続いている様子から、幸せが途切れず続く意味合いがあります。
「松竹梅」も縁起物です。
冬の寒さに耐える松・緑豊かな竹・美しい花を咲かせる梅の歳寒三友として知られています。
可愛らしい動物柄もきちんと意味があります。
「うさぎ」は、ピョンピョン跳ねることから飛躍を意味しています。
また温厚な性格なので家内安全を表します。
「鶴亀」は鶴は千年亀は万年と言われるだけあって、不老長寿のシンボルとして使われます。
お年寄りの贈り物などにはピッタリです。
「ふくろう」は、語呂合わせで福が来る・苦労知らずの意味があります。
ふくろうの首は360度回るので、商売の神様としても親しまれています。
開店祝いやお店への贈り物に良いでしょう。
このように風呂敷には、まだまだ数えきれないくらいの柄が存在します。
インクジェットプリントの昇華転写ふろしきが増えております。
一つ一つに込められた思いがあるので、その意味に合った使い方をするとより風呂敷の良さが映えるでしょう。